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楽な道か、難しい道か。18年ぶりに母校へ帰ってきた元生徒会長の一言に、高校生のペンが止まらなかった

22 分前
読了時間: 4分

鯖江高校のIT専攻クラスで、アントレプレナーシップ教育セミナー第5回を開催しました。今回は特別回。18年前にこの学校を卒業したOB、ベラミ美容室グループの中川泰貴さ

んにゲスト講師として来ていただきました。

中川さんは在学中に生徒会長、サッカー部キャプテン、アメリカ派遣も経験。いまは創

業73年、3店舗を展開するベラミ美容室グループを継ぐ立場で、国内外のヘアショー

に出演し、翌年の流行ヘアを決める会議にも最年少で参加しているそうです。

高校生に向けた話でしたが、経営者や管理職の方にこそ届けたい内容だったので、

ここに残しておきます。

楽な道と、難しい道

中川さんが高校時代に先生から言われた言葉があります。

「壁にぶつかったら、楽な道と難しい道がある。あなたは難しい道を選びなさい」

推薦で大学が決まり、授業中に寝ていたときのひと言だったそうです。当時は聞き流

していたものの、社会に出てから何度も思い出したと言います。

楽な道は負担が少ない代わりに、経験の幅が狭くなる。難しい道は時間も労力もか

かるけれど、力も視点も増える。どちらが正解ということではない。ただ「成長したいな

ら、難しい方」。中川さんはそれをずっと選んできました。

「できるか」ではなく「やるか」「やらないか」

中川さんの大学時代は、正直なところ想像を超えていました。富山の大学に通いなが

ら、福井の美容専門学校(通信課程)に通い、最終学年には京都で修業。終電で福井

に戻り、翌朝は車で富山へ、という生活を1年続けたそうです。

最近では、地元でワールドカップのパブリックビューイングを企画。最初は仲間内で楽

しむつもりが、相談した人から「商店街を巻き込んで大きくやろう、できるよ」と言われ

、200人規模のイベントになりました。テレビやラジオ、新聞にも取り上げられています

。

そこで中川さんが語った言葉が、この日いちばん生徒の心に残ったようです。

「できるかできないかじゃない。やるかやらないか」

もうひとつ印象的だったのが、「できないと言う人のそばにいると、できない側に引っ

張られる。やろうと言う人のそばにいると、できる側に引っ張られる」という話。背中を

押してくれる人は、必ずどこかにいるそうです。


お店のお客さまから「息子がオリンピックを目指すか、就職するかで迷っている。店長

ならどうする?」と相談されたときも、迷わず「僕なら目指します」と答えたそうです。やって駄目だった後悔は糧になる。でも、やらなかった後悔はずっと残る。生徒たちの発

表でも、この言葉を挙げた班がいくつもありました。

チャンスは、準備している人にしか掴めない



美容師の師匠から教わったのは「段取り八分」。日頃から準備をしているかどうかで、

急にチャンスが来たときに「やってみます」と言えるか、「できません」になるかが決ま

る。テスト勉強も部活も同じだ、と。


30歳の自分を、細かい階段で描く

後半は、生徒たちが「30歳の自分」を発表しました。希望年収まで数字で出し、AIを使

ってスライドにまとめたものです。

中川さんの講評は「階段は細かく、多い方がいい」。段差が大きいと、踏み外したとき

に一気に落ちて戻りにくい。高校卒業後にどこで何を学び、どんな職場で何年経験を

積むのか。そこまで刻むと、夢が計画に変わっていきます。

AIが作ったスライドの中に、何の数値か分からない図が混ざっていた場面もありまし

た。でも、これはとても良い学びになったと思います。AIの出力は、最後は必ず自

分の目で確かめる。

身をもって知ることができたのですから。

私から伝えたこと:まず「Say Yes」



私からは、前職での経験を話しました。人事も法務も未経験だった頃、トラブル続きの

領域を「僕にやらせてください」と社長に申し出たことがあります。社長は「できるの

?」とは聞かず、「お願い」とだけ言ってくれました。

やると言ってから、やり方を考える。そうすると不思議とアイデアが出てきますし、手伝

ってくれる人も集まってきます。中川さんが言っていたことと、根っこは同じだと感じま

した。

もうひとつ伝えたのは、AIの時代だからこそ「体験」が価値になるということ。画面越し

の情報はすぐにAIが代わりを務めます。でも、自分の足で現場に行き、五感で感じた

ことは誰にも代われません。


大人の私たちは、どうだろう


メモを沢山書いていました
メモを沢山書いていました


「できるかより、やるか」「難しい道を選べ」。高校生は真剣にメモを取っていました。

では、私たち大人はどうでしょうか。部下に「できるの?」と聞く前に、「任せた」と言え

ているか。自分自身が、難しい道を選び続けているか。

若い世代に挑戦を求めるなら、まず大人が背中を見せること。今回のセミナーで、あ

らためてそう感じました。中川さん、母校の後輩たちに本気の言葉をありがとうござい

ました。


ECCコンピューター専門学校、神戸電子専門学校のオープンキャンパスの参加の取りまとめをしてくれる生徒と。

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